感情のバロメーター

犬は、声や鳴き声はもちろん、目や耳でも感情表現をします。

目を伏せる、逸らす、耳を倒す、ピンと伸ばす、尻尾を上げる、隠す。 それぞれが、犬の感情を細かく伝える、「感情のバロメーター」と言えるかもしれません。

また、犬は自信を持ち、強気な時は「前傾姿勢」。
逆に、自信が無い時は「後傾姿勢」になる傾向があります。

前に後ろに左右にと、身体の構造上、正面しか見れない犬にとって、耳は音を探すアンテナの役目を果たします。

自分で自信の持てる状況の時は、耳をピンと立てて頭を上げますが、逆に自信が無い時は耳を寝かせ、目線も下げたまま俯いてしまいます。

また、耳は犬にとって気持ちのいい場所でもあります。

性感帯に近い感覚を味わうことになりますので、耳を触られるとご機嫌になる犬も多いです。(性行為をする犬は、耳を噛んでいますよね?)

目は口ほどにモノを言う、と言いますが、まさにその通り。

犬も都合の悪い場面では、目を合わせようとはしないものです(笑)

口の開き方でも、犬の感情をある程度、読み取ることができます。

必要以上に口を舐めるのは、落ち着かない気分を紛らわせようと、一生懸命なときです。

犬が口を全開にして、まるで笑っているような表情をしている時は、リラックスしている証拠です。 呼吸もリズミカルに、弾むように繰り返します。

また、目をキラキラさせて、口を半開きにしている時は、楽しくて機嫌がいいときです。
甘えるように声を出す時もあります。

逆に、口を少し閉じて、上目づかいをしている場合は、不安を抱えている時、飼い主の言葉の意味を測りかねている状態の時です。

そして、口を堅く結んで頭を上げ、「キリっ」としている時は、緊張している時です。
(前片足を上げたりする場合もあります)

犬の唇をよく見ると、黒色が多いのに気付いたことはありませんか?

あれは、歯の白色を際立たせ、犬歯を目立たせるためだと言われています。
犬にとって尖った犬歯は武器になります。

鼻にシワを寄せ、犬歯を見せることで、無用な争いを避けるための威嚇をするのです。

しかし、本当は怖くて逃げだしたいと思っている場合は、上歯の犬歯ではなく、下歯を見せます。
敵意がないことの合図にするのです。

尻尾

犬にとって一番、感情が分かりやすい部位で、振り方によって、大体の感情は測れます。

例えば、ゆったりと振る場合、自信が満ち溢れていて、リラックスしている状態。

だらんと垂らしているのは、何かを理解しようとして考え事をしているか、退屈している時です。

尻尾を股の間に隠して、お尻を下げている場合は、不安や恐怖の表れ。
速く尻尾を振る場合は、楽しくて興奮している状態です。

また、尻尾にはあらゆる神経が集まり、敏感な部分でもあります。

痛みにも敏感なので、犬は尻尾を触られるのを非常に嫌がります。
不用意に触って遊んでいると、犬に嫌われてしまいます。
いくら飼い主とはいえ、嫌なものは嫌なのです!

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