犬の反省(1)

犬は、意外に上手に人の目をごまかします。
その本質をリーダーは見逃してはいけないのです。

「犬も嘘をつく」ことを知っていますか?

「いけない!」と叱ったのに、何度言っても直らない。
あまり怒ると 泣きそうな表情をするから、それ以上は可哀想で叱れない。

飼い主さんから、こういった声を耳にすることがあります。

では、犬は本当に反省をしているのでしょうか?

答えは・・・NOです!
「え~?!」ですよね (笑)

実は、犬は反省しません!(人が思うほどは)

「だって楽しいことを辞められないし、あとで しょぼんとした顔をしていればいいや」くらいの感覚でいるのです。(コイツは・・・!怒)

そして ごまかすのも上手です。

例えば、玄関の靴をかじって遊んで、ボロボロにしてしまった。

当然、激しく叱りますよね?
その時、犬は?

頭を下げて、いかにも「ごめんなさい」と言っているような顔。
甘えた声を出して すり寄る・・・。

でも実は、犬は知っています。

「しばらく、そうしていれば、やがて飼い主は諦めてくれる。」

犬のその行動は、反省から来ているものではありません。

ただ、飼い主さんが怒っているから、反省している「フリ」をしているだけ。

「今だけ」 なのです。
だから、何度でも繰り返すのです。

犬の反省(2)

いけないこと、やってはダメなことを本当に辞めさせるにはコツが必要です。

まず、犬の目を見つめ、言い聞かせるように、ゆっくりと「いけない」と言うことを諭します。

その時、絶対に、自分から目を逸らしてはいけません。

先に目を逸らすことによって、犬は、自分が勝った、と思ってしまいます。
そうなると、もう、飼い主さんの言うことには従おうとはしなくなります。

ここがポイントです!

大声で萎縮させて無理強いするよりも、じっと見つめられる事の方が、犬にとっては「恐怖」なのです・・・。

犬に限らず野生動物というのは、人の目が怖いのです。
動物には、白目がないですよね?
怖いからこそ、人と目が合うと襲ってくるのです。

動物を興奮させないようにするには、目を合わせないのは鉄則!
まして、野生動物なら尚更です。

襲われないようにするには、そっと目線を外して、ゆっくりを後ずさりましょう。
背中を見せるのは、NGです!

ついでに犬は、自分の理解や許容量を超える音を雑音として処理します(汗)
言い利かせようとして、長々と説教するのは得策ではありません。

ここは、しっかりと、リーダーの怖さを思い知ってもらいましょう!(笑)

ガミガミと怒鳴り続けるだけでは、やがて犬はそれを見抜き、慣れます。

それこそ「今だけ~」 の芝居を演じて、やり過ごそうとします。
強く、短く、テンポよく、効率的に叱るのが、上手な犬の叱り方です。

次に、すぐに機嫌を取らない。
叱った後や、ケンカをした後は仲直りが必要ですが、私の場合、1時間は無視します!

怒りっぱなしは、もちろんいけません。
犬を萎縮させてしまい、気持ちが小さい子になってしまいます。

だからといって、叱ってすぐに、機嫌を取るような事は止めてください。

犬をつけあがらせるだけではなく、何をやっても、最後には許されるんだ、という変な癖を付けてしまいます。

そして、気を付けて欲しいのが、悲鳴を上げたら止める、これは逆効果です!

どういうことか・・・

犬を叱っているとき 「キャンキャン!」 と、高い声で泣き叫んでいる子を見て、可哀想だなと思うこと、ありますよね?

しかし、同情には及びません!
それは、本当に痛くて鳴いているわけではないからです。

もちろん、限度もありますので、その辺の兼ね合いは、日ごろから気を付けて見てあげてくださいね?(汗)

例えば、子犬の頃、ちょっと叩いただけで大げさに鳴かれたことはありませんか?

それは急に怒られて、びっくりして大声で騒いだら、飼い主さんも驚いて、叱るのを止めてくれた。

「ラッキー!次からは、この手を使おうっと」これが、仔犬の心情かもしれません(汗)

このように育った犬は、大人になっても、そのことを覚えていて、経験上の演技をするのです。

そうすれば叱るのを止めてくれる、許してくれる、と言うことを知っているからです。

これは、本当の意味でのしつけとは言えません。

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